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下町風俗資料館で「街頭紙芝居」大会−巨匠・若手5人が熱演
古き良き江戸の風をとどめる、大正時代の下町の街並みを再現し、当時の生活道具や玩具などを展示する「下町風俗資料館」(台東区上野公園2)で、5月3日〜5日、「街頭紙芝居大会」が開かれる。
イベントは、日本独自のストリートカルチャーとして昭和時代に普及した「紙芝居」を現代に伝承し、その魅力や価値を広めていくのが狙い。演目は「黄金バット」など、歴史深く当時から「普及の名作」といわれる作品など。紙芝居の演者は、森下正雄さんら4人に加え、森下さんの弟子で若手紙芝居師として活躍する佐々木遊太さんも出演する。
森下さんは、終戦の翌年から日暮里、根岸などの地域を中心に路上紙芝居を続けてきた「街頭紙芝居最後の生き証人」と称される「巨匠」。紙芝居師に紙芝居の貸し出しを行う「貸元」(かしもと)とよばれる家業柄、父も兄も紙芝居師という環境で育った。17年前に喉頭(いんとう)ガンを患った際に声を失ったことから、現在は語り部を録音したテープを使い、ほがらかな表情や表現力で今も演じ続けている。
森下さんの弟子として、2007年から新米「紙芝居師」として舞台に立つ佐々木さんは、街頭紙芝居を「『芸能文化』として保護するのではなく、本来の姿である「商売」として街角の風景に戻したい」と活動を続けている。2005年当時に訪れた母校の学園祭で偶然目にした、紙芝居を見る子どもたちの目に引かれ、インスピレーションを感じ、紙芝居の世界に入った。その歴史を追っていく上で、「街頭紙芝居の世界は現代人が『下町文化』と懐かしむようなものではなく、昭和恐慌時や戦後の困窮下を背景に「時代を生き抜くためのエネルギー」から生まれたストリートカルチャーだと知った」という。また、そういった生命力溢れる姿勢に、自分に足りないものを感じ強烈に引かれた」とも。
佐々木さんは「紙芝居師が伝えてきたものは芝居の中の物語だけではなかったはず」との思いを持ち、大きな視野での「街頭紙芝居の復活」を心に活動を続けている。「原画の保護」「誰でも原画のコピーが使える環境作り」「誰でも街角で街頭紙芝居屋が始められる環境作り」などを課題に掲げ、行政の理解と協力も呼びかける。
さらに、「定年退職者(団塊世代)などが居住地域に街頭紙芝居屋として登録し、第二の人生を送れるようになれば」とも。「自分にできるのは自身が街頭紙芝居師として生業をたてることではない」としたうえで、「街頭紙芝居の魅力・価値・現状を、老若男女に知ってもらうこと」「森下さんがお元気なうちに、街頭紙芝居を街角の風景に戻す仕組み作りを推進すること」を目標に掲げる。
開催時間は13時〜、14時〜、15時〜の3回。
下町風俗資料館
(2008-04-30)
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