谷中に木造アパートを改装した複合施設「HAGISO」-カフェ・美容室など
谷中に3月9日、文化複合施設「HAGISO」(台東区谷中3、TEL 03-5832-9808)がオープンした。
同施設はもともと「萩荘」という木造アパートで、昨春には東京芸術大学の学生たちがアートイベント「ハギエンナーレ2012」の会場として活用し、その後、取り壊される予定だった。「『ハギエンナーレ2012』が好評で、3週間の展示中に1500人の来場があった。そこで、このまま壊すのももったいないという話になった」とHAGISO代表の宮崎晃吉さん。その後、改装を行い「HAGISO」として生まれ変わった。
HAGISOにするにあたり、一級建築士でもある宮崎さんがリノベーションを手掛けた。「もともと真ん中に廊下を挟んで両側に個室がある中廊下型住宅だった。廊下は踏襲して、一方にカフェ、もう一方にギャラリーという左右で全く違う空間にした」という。
現在はギャラリー、カフェ、美容室、アトリエのほか、宮崎さんの設計事務所が入る。「ギャラリーの展示やイベントのキュレーションは、ここにアトリエを構えるpinpin coと一緒にやっている。美容室はもともと僕が通っていた方が独立して入ったもので、カフェはフェイスブックで店長を募集して手作りで始めた。『最小複合施設』と呼んでいるが、それぞれの目的で来た人が目的以外のものと出会い、偶然性が生まれる場所にしたかった」と宮崎さん。
「谷中は東京の中でもユニークな場所で、他とは違うことができる可能性を感じている。まずは地域に根ざし、地元の方にも存在意義を認めてもらえる施設にしていきたい」と意気込む。
営業時間は11~23時。月曜定休。