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上野動物園のペンギン舎リニューアル-ペンギンに似たゴイサギ侵入できず

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上野動物園のペンギン舎リニューアル-ペンギンに似たゴイサギ侵入できず

リニューアル以前はよくペンギン舎に侵入していたゴイサギ(一番手前)

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 上野動物園(台東区上野公園、TEL 03-3828-5171)のペンギン舎が3月にリニューアルし、ゴイサギら野鳥の侵入が不可能になった。

リニューアルしたペンギン舎

 同園には現在40羽のケープペンギンが飼育されており、毎日8キロのアジと580グラムのキビナゴを食べている。リニューアル前はそのエサを目当てに、大きさやカラーリングがペンギンに似た野生のゴイサギがペンギン舎に入り込んでいた。「ペンギンとゴイサギが並ぶ姿はほほ笑ましかった。ペンギンは捕食者でなければ、近くにいてもあまり気にしない。むしろ同種の方がメスを巡るライバルになることがあるので意識する。ゴイサギをペンギンだと思うお客さまもいて、外にいるのを見た方が『ペンギンが逃げ出しています』という連絡をくれることが多々あった」と同園教育普及課の井内岳志さん。

 リニューアル後はペンギン舎に網の囲いと屋根が付き、野鳥の侵入は不可能になった。「近年鳥インフルエンザが問題になっているが、特にサギやカモなどの水鳥は感染しやすい。ペンギンは数が多く、陸地と水場の両方が必要ということもあり、万が一国内の近県で鳥インフルエンザが発生した際に別の場所に隔離するのが難しいため早期に対策した」という。

 同園のペンギン飼育歴は長く、現在は他の施設にもペンギンを提供している。「1932(昭和7)年に個人から寄贈されたマゼランペンギンを展示したのが最初。昭和30年代ごろは捕鯨船が捕まえたペンギンを寄贈してくれることが多く、さまざまな種類がいた。昔は皇帝ペンギンなど南極で生息する種類の飼育環境が整わず、アスペルギルス症という肺の内側に真菌(カビ)が繁殖する病気になることがあった。それに対して、同じ真菌である水虫の薬を噴霧器で吸入させる治療方法を見つけたのが当園だった。現在はケープペンギンの繁殖センター的な役割があり、他の動物園や水族館に送り出すこともある」と、その責任の重さを語る。

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