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下町の夏に涼しげな音色-江戸風鈴店、ニーズに合わせ新たな試みも

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下町の夏に涼しげな音色-江戸風鈴店、ニーズに合わせ新たな試みも

同店店主の篠原正義さん。手にしているカエルがデザインされた江戸風鈴も、篠原さんのアイディアから生まれたもの。

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 新御徒町駅近くの佐竹商店街に店舗兼工房を構える「篠原まるよし風鈴」(台東区台東4)の色鮮やかな江戸風鈴が、下町の夏に涼しげな音色を響かせている。

 江戸末期から「夏の風物詩」として多くの人々に親しまれているガラス製の風鈴は、同店店主の篠原正義さんの父・儀冶さんによって昭和中期に「江戸風鈴」と名付けられた。江戸の町を中心に広く親しまれてきたこの風鈴は、約1,300度に熔けたガラスを巻き取り、回しながら息を吹き込む「宙吹き」と呼ばれる製法によって1点1点丁寧に作られるもの。風鈴の厚みや大きさも手作りならではの味わいによって変化し、全く同じ音色を奏でる商品は2つとないという。現在、全国で「江戸風鈴」を製作している店は、同店と正義さんの家族・親類らが営む「篠原風鈴本舗」(江戸川区)のみ。

 絵付けも細やかな手作業によって行われ、顔料を専用の油脂に溶いたものを使い、店主の篠原さんが心を込めて描いている。花火や金魚など、清涼感の漂う夏らしい絵柄に加え、最近はカエルやパンダなどのかわいらしい商品も生み出されている。「人気があるのはやはり金魚など夏らしい絵柄。季節感が漂うものを手に取る人が多い」と笑顔で話す篠原さん。中でも、風水を参考にして作られたというシリーズ「風水の六匹黒金魚」は、運気が上がると評判。引き付けられるように購入する人もいるという。

 また、篠原さんは製作が難しいとされる小さな風鈴で作られたイヤリングやピアスの制作・販売、マンションなどの環境でも手軽に風鈴の音を楽しむことができる「つり台」を使った卓上型風鈴の開発など、伝統工芸品の新たな試みとなる提案も行っている。現代のニーズと職人技を絡ませることで「工芸品」である「江戸風鈴」を守り続ける篠原さんは「風鈴を手に取ってくれるお客さんの生活やニーズは、時代とともに変わってくるもの。そういった部分をくみ取りながら、受け継いだ技術を生かし、新しい視野を持って提案を行っていくことも『技術を伝承された者』の役目」としたうえで、「本来、職人は経営者ではないはずなのに、最近は海外からの輸入品を『日本の工芸品』として店先に出すところも増えてきたと聞いて残念に思っている。本当の意味での『職人』が減ってきてしまっているのが現状だが、自分が継いだ技術はこらから先も守っていきたい」と強い思いを語る。

 同店では江戸風鈴の購入ができるほか、篠原さんが製作した風鈴の内側に好みの絵を描くことができる「江戸風鈴の絵付け体験」(要予約・1,000円、9月からは1,260円)も開いており、夏休み中の小学生などが筆を持って絵付けに挑む姿が見られる。

 営業時間は10時30分~18時(31日のみ16時まで)。8月の休業日は、10日・13日・21日・22日・25~27日・30日(変更の場合あり)。

篠原さんが作る江戸風鈴大学通り緑地帯で「くにたち朝顔市」-希少な江戸風鈴の販売も(立川経済新聞)涼しげな音色の「火箸風鈴」-高島屋大阪店の中元イベントで演奏(なんば経済新聞)篠原まるよし風鈴

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