老舗割烹居酒屋「谷中魚善」が刷新 仕出しメインから飲食メインに
東京メトロ千代田線根津駅から徒歩4分の場所にある割烹居酒屋「谷中魚善」(台東区谷中1、TEL 03-3821-4351)がリニューアルオープンして3カ月がたった。
同店は創業100年の割烹料理店として、近所に多くある寺への仕出しや店舗の2階で主に法事用の食事を提供していたが、「割烹の味を気軽に若い人にも知ってもらいたい」(オーナー兼総料理長の久保昌男さん)と、1階の調理場部分を改装し、道路沿いの壁面を大きなガラス窓にするなど、開放的な空間で料理とお酒を楽しめる店として刷新した。店舗面積は15坪、席数は18席。
改装を手掛けた建築家の水口泰基さんは「とにかく久保さんの老舗割烹の仕事を目の前で見てもらいたくてカウンター客席を設けた。内装やインテリアについては、おかみ利子さんの意見を多く取り入れた。一緒にいろいろな場所に出掛けて好みを徹底的にリサーチし、工芸品が好き、素材感を大切にしたい、ということでニューヨークの和食店をイメージすることになった。以前の店で座布団として使っていた日本三大古代布の一つ『しな布』を座面に使って新しく椅子も作った。旧店舗のものを再利用することで、懐かしさの中に新しさも見られる谷中というエリアも表現できたと思う」と話す。
メニューはほぼ日替わりで一品800円から、定番の「棒ずし」(1,200円)。「おまかせアラカルト6品~」(3,500円と5,000円)、「コース料理」(6,500円)。ドリンクは生ビール(700円)、日本酒(900円~)。ランチは土曜・日曜・祝日のみ、コース(5,000円~)で提供する。
今後の展開について、久保夫妻は「谷中には外国人観光客もたくさん訪れるようになった。常連さんにも偶然この街を訪れた旅行者にも気軽に入ってもらえるような雰囲気づくりを心掛けたい」と意気込む。
営業時間は18時~翌1時。水曜定休。