上野風月堂本店、一時閉店へ 創業270年の節目にリニューアル
東京メトロ銀座線「上野広小路駅」近くの菓子店「上野風月堂本店」(台東区上野1、TEL03-3831-3106)が7月15日を最終営業日とし一時閉店する。
同店は1階に売店と喫茶室、2階に上野風月堂パーラー(86席)を展開。1747年江戸期の創業後、1905(明治38)年より現在の場所に本店を構え、今年創業270年目を迎える。常連客も多く「これまで地域の方をはじめ上野を訪れる多くの方にご愛顧いただいてきた。閉店に関しては現店舗を惜しむ声も寄せられているが、リニューアルを通して、発展を続ける上野の街のさらなる活性化に貢献したい」と同店企画PR課の清水さん。
現在の本店1階の代表商品の一つが、本店を含む一部店舗のみで販売している「東京カステラ」(1,500円、2,500円、3,000円)。江戸時代より「6面焼きのカステラ」として親しまれ、一つずつ別個の銅釜で6面全てを焼き上げる製法で量産できない。ほかに、同店伝統の菓子「ゴーフル」(540円~3,240円)、パンダどら焼き(195円)など。2階パーラーでの「お薦め」は「ビーフライス」(1,296円)。「お子さまから年配の方まで幅広く注文を頂く。牛ハラミ肉のステーキを加えたバターライスにじっくり煮込んだハヤシソースとピリ辛カレーソース2種類。単独でも混ぜても味わうことができ、1品で4通りの味が楽しめると人気。閉店までに、ぜひご賞味いただきたい」(清水さん)。
リニューアル後は一部商品の入れ替えも予定。「1階売店は体験型ショップとしてリニューアル。これまでにない新感覚のゴーフルやその場で焼き上げた、熱々できたてのカステラをその場で食べられるスポットとなる予定。2階パーラーはメニューを一新、上野を訪れる人たちの目的型レストランとして、上質な空間を提供したい」と清水さん。「閉店前に今一度足を運んでいただき、リニューアル後の変化を実感してもらえたら」とも。
営業時間は、1階売店=10時~20時、2階パーラー=10時30分~20時(日曜は1階・2階共に19時まで)。