「谷中 松野屋」が開店から3カ月-自然素材の日用品を独自にセレクト
谷中の「夕やけだんだん」上に店を構える「暮らしの道具 谷中 松野屋」(荒川区西日暮里3、TEL 03-3823-7441)が開店から3カ月を過ぎ、にぎわいをみせている。
昨年500足も売れた、田植え用のゴム長靴
同店は、日本橋馬喰町に会社を構える創業1945年の荒物問屋 「松野屋」の直営小売店として1月13日にオープン。かごバッグ、和ぼうき、ゴム長靴など、代表の松野さんが直接足を運んで選び抜いた商品を並べる。また松野さんは、京都の老舗かばん店「一澤帆布」での修行経験があり、オリジナル企画・デザインのバッグライン「PLAIN」もそろえている。
「なるべく自然素材で、使い勝手のいい日用品を、求めやすい価格で」がコンセプトの同店。「大量生産品でも美術工芸品でもない、暮らしに根付いた日用品ならではの心地よさや美しさを楽しんでほしい」と松野さん。
「10年ほど前から、石油製品などの安価な商品が幅を利かせ、人々のライフスタイルも個性を失っていた気がする。けれどそんな現状に疑問を持ち始める人が増え、最近ではまた作り手のこだわりを感じられる商品が求められるようになっている」と手応えを語る。
今後の展望として、「例えばかご職人は、その多くが年配で継ぎ手が少なく、5年後には半減してしまうと思う。けれど、我々のような店が小売りを通じて彼らの価値を広められれば市場も活性化し、技術の継承者が増えていく。そういう役割も担っていければ」と意欲をみせる。「優れた商品を作れる人がいなくなると、うちも困ってしまうので(笑)」とも。
営業時間は12時~19時。月曜・火曜定休。